「それ、AIが言ったので」…その仕事、責任はどこにある?

こんにちは!
最近、仕事でもプライベートでも「生成AI」を使わない日がないくらい、すっかり日常に溶け込んでいますよね。

プライベートでちょっと人には言えない悩みを相談してみたり、仕事で時間がかかりそうな調べものや資料作成をサクッと肩代わりしてもらったり。本当に便利な時代になったなとしみじみ感じています。

でも、便利さに慣れてしまった今だからこそ、「ちょっとこれ、放っておくとマズイのでは…?」と思う、現代ならではの事件が身近で起きたのでシェアさせてください。

「だって、AIがそう書いたので」という部下

先日、知り合いから、いかにも“今っぽい”職場の悩みの相談を受けました。

ある日、その方が部下に書類の作成を頼んだそうです。 出来上がってきた書類をチェックしていると、「ん?ここ、なんか表現や内容に違和感があるな…」という箇所が見つかりました。

そこで部下に「ここ、ちょっとおかしくない?」と指摘したところ、部下から返ってきたのは驚きの言葉でした。

「え、だってそれ、AIがそう書いたんです」

指摘した上司は思わずあっけにとられてしまったそうです。

「いやいや、そういうことじゃなくて…」と、なぜそこがダメなのかを一生懸命説明したのですが、最終的に部下が放った一言がこれでした。

「わかりました。じゃあ、もう一度AIに聞いてみますね!」

……これ、皆さんの職場だったらどう思いますか?

「便利さ」に人間が麻痺してしまった?

一昔前までは、AIがもっともらしい嘘をつく現象(専門用語でハルシネーションと言います)があるから、「AIが出した結果は、必ず人間の目でダブルチェックしよう!」と口酸っぱく言われていました。

もちろん今でもAIが間違えることはあります。でも、AIの精度が上がり、あまりにも「もっともらしい、それっぽい書類」を一瞬で作ってくれるようになったせいで、人間のほうが便利さに慣れきって、チェックを素通りさせてしまうケースが急増している気がします。

今回の部下の方のやり取りを見て、私は強く思いました。 「これ、もはや誰が仕事に責任を持っているのかわからないな」と。

AIを道具として使いこなしているのではなく、AIに言われた通りに動くだけになってしまっては本末転倒ですよね。

もしあなたが同じ立場なら、どう導きますか?

もし皆さんの職場で、部下から「AIがそう言ったので」と言われたら、どう声をかけるでしょうか?

頭ごなしに「AIを使うな!」と怒るのは、今の時代ナンセンスです。AIを使うこと自体は、業務を効率化して、働く人の負担を減らすための素晴らしい手段だからです。

大切なのは、AIが出した答えを「自分の言葉、自分の責任としてお客様や上司に提出できるか?」という、仕事のスタンスの部分なのかもしれません。

責任を取るのは、いつだってAIではなく、私たち「人間」です。

便利でラクできるところはAIにどんどん丸投げしていい。でも、最後の「これでOK!」という判断をするところだけは、誇りを持って人間がやりたいものですね。

皆さんの職場でも、同じような「AI事件簿」は起きていませんか?

実はもう一つ、AI時代に潜む「人間の罠」があります

道具としてAIを使いこなすのは大賛成ですが、最近もう一つ、別の意味で「誰が仕事をしているのかわからない」という現象を目にすることがあります。

それは、「AIを使う人間のレベルによって、成果に天と地ほどの差が出る」というシビアな現実です。

たとえば、AIへの指示の仕方が雑で低いレベルだと、AIから返ってくる答えも当然、期待外れのものになります。

一方で、たとえAIが「めちゃくちゃ核心を突いた素晴らしい回答」を出してくれたとしても、指示した人間側の知識や理解力が足りないと、その答えの価値にすら気づけないという悲劇も起きています。「なんか難しいから、もっと簡単に書き直して」とAIに再指示を繰り返し、せっかくのクオリティを自ら下げていく……そんな本末転倒な時間の無駄遣い、皆さんの周りでも起きていませんか?

便利な道具を手に入れても、自分の実力が上がったわけではない

結局のところ、AIに良いアウトプットを出させるのも、出てきた答えを正しく評価して仕事に活かせるかどうかも、使う側の人間次第なんですよね。

中には、最先端のAIを手に入れただけで、まるで「自分自身が仕事ができる人間になった」かのように、魔法にでもかかった気分で陶酔してしまっている人もいるかもしれません。

でも、AIはあくまで「優秀な筆記用具」や「超高速な電卓」と同じ道具です。 いくら最高級の筆記用具を持っても、それだけで名作小説が書けるわけではないように、私たちの仕事の本質(考える力、見極める力、責任を持つ覚悟)は、AI時代だからこそ、より厳しく試されているのだと感じます。

「ラクできるところは、AIにどんどん丸投げして負担を減らす(ローバドゥン)」。 だけど、道具に使われる側には回らない。

そんな、一歩進んだ「賢いAIとの付き合い方」を、まずは自分の足元から見つめ直していきたいですね。

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